AE-Salon Webマガジン「alore(アローア)」

美術館の楽しみ方実践編~国立西洋美術館常設展~

美術館の楽しみ方実践編~国立西洋美術館常設展~

美術館の楽しみ方って・・・?

先日、このaloreで、私なりの美術館の楽しみ方について書いた。

見て、感じて、考えて・・~美術館の楽しみ方~

今回は、その「実践編」として、国立西洋美術館の常設作品のいくつかについて、鑑賞を試みる。

国立西洋美術館とは・・・?

国立西洋美術館の玄関(筆者撮影)

国立西洋美術館とは、ル・コルビジエによって1959年に建設された(新館は前川國男によって1979年に建設された)美術館のこと。東京の上野にある。

この美術館では、株式会社川崎造船所の社長であった、故松方幸次郎氏がヨーロッパ各地で集めた作品(松方コレクション)を、「常設作品」として、いつでも楽しむことが出来る(美術館の収蔵品のため、一部の作品を除き、写真撮影もOK!。ただし、フラッシュは禁止)。

では、国立西洋美術館の作品をどんな風に鑑賞すれば、楽しい時間が過ごせるだろうか?

美術鑑賞の難しさは、「ただボーッと作品を眺めていても、何にも面白味がわいてこない」ところにあると思うのだが、それなら、どう眺めればいいというのか・・・?

実は、この答えは、美術館には展示も説明もなされていない。理由は簡単で、「人によって、面白い眺め方も、面白味の発見の仕方も違うので、一概に説明のしようがない」からである。

これからは、いわゆる「芸術の秋」。個人的には、芸術に春夏秋冬があるのかという素朴な疑問があるのだが、今回はそれには触れずに、私自身のアートの楽しみ方を国立西洋美術館の常設作品を例に説明してみたいと思う。ご参考になれば、とても嬉しい。

批判的に作品を見ると面白い!

私のアートの楽しみ方は、「批判的に見る」ということである。常に「なぜ?」という視点を忘れずに鑑賞すると、作品解説にはなかった視点が出てきて、すごく面白いし、何より記憶に残りやすいのだ。

解説だけを読んで、何となく作品が理解できた気になっても、おそらく何も理解できていないし、何より他人の見方をそのまま鵜呑みにするのは、(たとえそれが学術的に認められたものであっても)つまらない。

作品をよく観察し、そこから疑問を持ち、またよく観察して、その答えを作品に求めることで、美術鑑賞の楽しみは飛躍的に増すだろう。答えなんて出なくたっていい。それをあれこれ考えるのが面白いのだ。また、解説にはない疑問をもつことは、新しい視点を自分で発見したことと同じなので、作品に親近感がわくこと、請け合いである。

フィンセント・ファン・ゴッホ 《ばら》1889年 「ひまわり」のゴッホがなぜ「ばら」を描いたのだろう・・・?

 

ジャン=マルク・ナティエ 《マリ=アンリエット=ベルトレ・ド・プルヌフ夫人の肖像》1739年 水で衣服が濡れていないのはなぜだろう・・・?

 

カミーユ・ピサロ 《立ち話》1881年 この二人はなぜ、わざわざ柵ごしに話しているのだろう・・・?何を話しているのだろう・・・?

 

おしまいに

いかがだっただろうか?

作品をただ眺めるのでもなく、解説を鵜呑みにするのでもなく、「自身の感覚と観察で」いくらでも疑問は持てると思う。それは決して、単なる「難癖」ではない。

一つでも多くの疑問を持ち、しかも、もし、それを一緒に訪れた人と話せたら・・・。こんな楽しい時間は美術館以外にはなかなか見つからないと思う。

騙されたと思って、一度、美術館に足を運んでみてはいかがだろうか?

この記事のライター

aloreライターmilkhoppy
<出身>
仙台生まれの東京・川崎育ち。

<所有資格>
アートエバンジェリスト、美術検定2級、教員免許。
 
<意気込み>
「正確なインプットと分かりやすいアウトプット」を、常に心がけ、頑張りたいと思います。
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