AE-Salon Webマガジン「alore(アローア)」

美術館と私 1

美術館と私 1

美術館と私 1

前回までのaLoreブログ「ARTのある暮らし」も2017年度に始まり、原稿提出の締めが今年3月末で一旦休止、テーマを新たに2018年度を再スタートさせました。ぜひ、今年度も引き続きお付き合い下さいね。
今年のタイトルは「美術館と私」。様々な職種の方へのインタヴューも試み、美術館へ行くようになったきっかけや自分にとっての美術館とは?等、『美術館』や美術館の建物と個人との関わりについて綴ります。また「ARTなスクリーン」として、画家や作品、またARTをテーマにした映画の中から、面白かった作品を一点。そしてまた、「キャリーバッグ」として、昨年度の企画展情報コーナーに加え、ミュージアムショップにある日々の暮らしを楽しくするような家に持ち帰りたい雑貨や小物などについての話題。作品鑑賞だけではない美術館やギャラリーの別の魅力について語ります。

YAYOI KUSAMA MUSEUM

1. 草間彌生美術館と私 イヴの話

草間さんの企画展といえば、2010年に地元近い吉祥寺美術館で「ワタシというナニモノかへの問い」という草間さんの企画展があって、今なら考えられないのですが、入館料¥100で平常と変わらず入館出来、トークショーのイベントなどもあり凄い混雑だったことを思い出します。ビルの中にある小さい都市型美術館の壁面一杯に水玉が描き出され華やかさが目を惹きました。奇遇ながらかつて草間さんのように私も水玉、(そして私はハートなど) をテーマに小物を創って販売していたこともあり、水玉も好きなのですが、マチスのように様々な「赤」で描いている作品に目が止まります。幼い少女が「赤」に心惹かれる時と全く同じ気持ち。トレードマークである少女のようなおカッパのヘアスタイルもキラキラピンクでファッショナブルだけど、どの赤もおとなっぽく洗練されていて華やかです。他にも草間さんの美術展は2012年にたまたまニューヨークで遭遇、欧米4都市を巡回する大規模な回顧展だったことを後で知り、若い人達が建物の廻りに行列していたことも印象的です。
一昨年2016年には東京新宿区に「草間彌生美術館」も開館し、いまだ、予約制で入場者数が規制されています。これは、きっと混雑を避ける為だけではなく、作品をじっくり鑑賞して欲しいという草間さんの思いもあるのかもしれません。
昨年暮れにオープンして間もない頃、ネットで予約出来たのですが、ちょっとしたイヴの出来事があったんです。クリスマスの25日はレストランを予約していたのですが、イヴは家族も仕事や何かで家に残るのは自分1人の筈だったのですが、草間彌生美術館のチケット予約日を見たらなんとイヴの24日と記載してあり、当日美術館へ向ったのでした。入り口のチェッカーの方に、待ち時間は前の予約の人がいて入場できないから、と近くの漱石山房記念館など案内されて時間を潰し、時間まで待って入り口でチェックを受け入場したのでした。入り口の器械が認証できず何度か誤作動しても、入館させて貰えたのですが、中でなんとなく様子がおかしいと感じながらも、ミュージアムグッズまで購入し帰宅したのでした。帰宅後、再度チケットを見たら、日付が12
月24日ではなく、2月24日だったんです。普段の寝不足や疲れからかうっかり見間違え?それで、なんとなく様子がおかしかった理由が掴めたのですが、気付いていたかもしれないのに、閉め出されることもなく静かに鑑賞させて頂き、イヴのサンタは自分にとって草間さんのようでした。今更ながら館のスタッフの方には感謝の気持ちで一杯です。ありがとうございました(謝)。

2. ARTなスクリーン

今年のカンヌ映画祭の最高賞パルムドール賞は日本映画「万引き家族」に決まったようですね。そしてまた私は、既にご覧になった方も多いかと思いますが、先日渋谷Bunkamuraで「ザ スクウェア 思いやりの聖域」という昨年のカンヌ映画祭パルムドール賞を受賞した作品を今年観ました。スウェーデン、ドイツなどの合作映画で美術館キュレーターを主人公にした秀作でした。ここで拙い解説を読むより、Googleで検索して調べて頂きたいのですが、最近の映画を観て感じるのは、生意気ですが、3Dなど映画の技法はもとより、ストーリーの筋立てそのものも進化しているということです。舞台となる現代美術館からホームレスなどの貧困層との関わり方がたいへんユニークな切り口だったり、一昔前のヒューマンドラマなら、直接的な表現でしか表されていない人と人との繋がりや世の中の様子が、抽象的だけど、とても巧みに表現されていて、美しく完成度が高い。美術館の中から発信される社会問題をもテーマとしたとても考えさせられる映画でした。スウェーデン映画らしく際どいシーンもあるのですが、徹底した写実表現でそれはそれで効果的な感じでは有ります。すでにBunkamuraでの公開は終了していますが、ディスク化されていたら、ぜひ。

ザ スクウェア 思いやりの聖域

3. キャリーバッグ

美術館で手に入る家に持ち帰りたくなるアート感覚満載のミュージアムグッズのご紹介です。やはり、ここでは、草間彌生美術館で手に入る長方形のハンカチーフとクッキーをご紹介したいと思います。トップ画像にも使用している白いケースに窓から柄が覗いているのがハンカチーフ。こちらは「宴のあと [SOXTE]」というタイトルまでついた作品のようです。

草間彌生美術館グッズ


クッキーも多種の絵柄がついて、味もGOOD。香ばしいパンプキンとたっぷりのバターの風味です。いずれもここでしか手に入れることが出来ない筈なので、もし訪ねることがあれば即買。

パンプキンクッキー


4. 美術展 Pick Up!!

*建築の日本展 その遺伝子のもたらすもの
森美術館 2018.4.25(水)〜 9.17(月祝)
http://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/japaninarchitecture/index.html

*人間 高山辰雄展 森羅万象への道
世田谷美術館 2018.4.14(土) 〜 6.17(日)
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00188

fin.

この記事のライター

aloreライター@新井隆子
子供の頃に家が城下町にあった為、近所にお堀のある公園、その中に城跡や県立美術館があり、美術館好きになりました。中学の頃からNHK日曜美術館ファン。
’70 大阪万博の時、岡本太郎の『太陽の塔』の前の特設ステージで開催されたアジア少年少女合唱際に参加、歌ったことも想い出の一つです。
昔、大学で(社会)心理学、その後インテリア、建築を学び「コワイ」と言われても元から「美術」&「心理学」が好き。

年齢/昭和3?年戌年生まれ。
職業/主婦。ブログライター、リサイクル雑貨アーチスト(1992年頃からatelier Pluie de Couleurを設営)。WEBSHOP経営。

*ハンドメイドのオリジナルブランド”atlier Pluie de Couleur” 公開中。
*リトグラフ、古伊万里、鉄瓶のWEBSHOP “A.Gallery" 経営中。

趣味/美術館やギャラリー巡り。地方の隠れ家美術館の発掘。料理。旅行。ピアノ演奏。映画鑑賞。
資格/英語検定2級。美術検定2級。アートエバンジェリスト認証。
家族/既婚。夫婦+息子1人+トイプードル

都会の心のオアシス「美術館」
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