
美しきARTな日々9
〜ニュー ART パラダイス 2019編〜
早いもので元号が令和に変わり2年目を向かえ、いよいよ2020年東京オリンピック開催年ですね。このaloreブログに投稿を初めてからも2年以上が立ちました。昨年のように足を運んだ美術展を振り返り、令和元年をARTで締めくくります。さて、あなたはどの美術展が印象に残りましたか?

目次
1. ニュー ART パラダイス 2019編
2. ジャパンカルチャー?
1) お茶の話
2) 外で使う木の話
3. 情報 Pick Up
1. ニュー ART パラダイス 2019編
*光の庭 シャネルネクサスホール
*展覧会「ピアニスト」 銀座エルメスギャラリー

*池ノ上淑子 東京都庭園美術館
*新北斎展 森アーツセンターギャラリー
*アンドリュー・ワイエス展 美術愛住館

*ル・コルビジェ 展 国立西洋美術館
*クリムト展 ウィーンと日本 1900 東京都美術館
*松方コレクション展 国立西洋美術館
*塩田千春展:魂がふるえる 森美術館

*ヒトラーとピカソ (映画) アップリンク吉祥寺
https://www.youtube.com/watch?v=OMQ68iGkjXI
*ジュリアン・オピー展 オペラシティ
*日々是アート 三鷹市民ギャラリー
*メスキータ展 東京ステーションギャラリー
*ボルタンスキー展 国立新美術館
*THE ENGINE 小野耕石 X 門田光雅 セゾン現代美術館
*加賀赤絵展 鶏声磯ヶ谷美術館
*話しているのは誰?現代美術に潜む文学 国立新美術館
*カルティエ 時の結晶 国立新美術館
*コートールド美術館展 東京都美術館
*ティノ・セーガル@江の浦測候所 江の浦測候所

*魯山人展 何必館
*開館記念 福美コレクション展 福田美術館

*カミーユ アンロ 蛇を踏む 東京オペラシティアートギャラリー
*江戸の茶の湯 根津美術館
2. ジャパン?カルチャー
東京オリンピック、新国立競技場の設計案が女性建築家ザハ ハディド氏の案が白紙撤回となり、隈サンこと隈研吾氏設計案に変更当時かなり話題となりました。新国立競技場は完成したようですが、隈氏の建築は、中止となった故ザハ・ハディド氏や建築の話題を牽引してきた安藤忠雄氏、また2019年にプリッカー賞を受賞したポストモダニズム磯崎新氏の作品等COOLでカッコイイ作風と一線を画した自然素材「木」に着目した作品。竹や杉を使用した建物を国際的に展開している理由は?そして今何故建築に自然素材を使用する動きが起きて来たのか?
1)茶道や禅 江戸千家

2019年は全国各地で茶会や野点が開催されて、日本のお茶がブームとなった年でもありました。夏のこのブログでも書きましたが、お茶と禅の関わりの歴史など時々掘り下げて書いていこうと思っています。
さて、ボランティアとして参加している「平櫛田中彫刻美術館」で年に2回開催されている「お茶会」。柴又帝釈天庭園の設計者永井楽山(かざん)設計の美しい庭園に緋毛氈を敷いて本格的野点が行われ、いくつか異なる流派の先生方が参加されています。田中館館長は江戸千家の先生でもありお茶会の主管もされますが、チケットを頂いたので、根津美術館で「川上不白生誕100年 江戸の茶の湯」を鑑賞してきました。ご存知の方も多いとは思いますが、川上不白は京都で表千家七代如心斎天然宗左(1705〜51)に入門、江戸で千家流を広め不白流茶家の祖となった人です。不白の門人には大名を始め相撲取りなどもいて、相撲の番付を模した「東都茶人大相撲」の展示には東の川上不白、西の川上宗寿などと記してありました。そしてこの根津美術館もまた、隈研吾氏の設計で2009年リニューアルオープン時、竹を配した六本木ミッドタウン同様かなりの話題となりましたね。
2)外装で木を使う
国内は元より、今世界中で自然素材「木」を使う建築がブームとなっています。鉄や硝子を使用したデザイン、国内では田根剛氏やSANAAの妹尾和世氏の建築デザインが人気ですが、その中で自然素材「木」や「石」等をテーマにした隈氏のような建物も話題となり、世界中で木の建物が増えているようです。それは、21世紀になり技術革新によってコンクリートと同じような耐火性を持つ木材が生まれたことに起因しています。あのオリンピックの競技場にまで使用される国産木材。
話は変わるのですが、昔心理学を学んでいた頃のテキストでハリー・ハーロウの有名な心理学実験で猿の代理母の実験、というのがありました。母猿から切り離された猿の赤ん坊に、鉄だけでできた猿にミルク瓶をつけた人形と布でくるんだ猿の人形を与えた所、子猿はミルクを飲むときだけ鉄の猿の所に行きすぐ布製の猿に近づきほとんどの時間を布製の代理母に抱きついて過ごすそうです。この実験には子猿の成長後も異なる実験が続けられ、子猿の正常なコミュニケーション能力の発達にとって必要な条件が吟味されていきました。そして子供に必要な愛とは何かがそれらの実験結果から分析されました。更に蛇足として、有楽町国際フォーラムで以前「人体の不思議展」が開催され、人間の死体の実物に樹脂加工を施し輪切りにした展示などがかなり話題となり、今でも世界各国で物議を醸しています。しかし、このaloreブログでも以前書いたのですが、当時読んだ記録では、IT化が加速すれば人類が身体感覚を喪失していき、生の人体標本に接することは身体感覚を取り戻すことに効果があることが判明していたようです。
このように、20世紀初頭「未来派」などが予想したスピードや鉄や硝子に代表される現代の私達の暮らしに自然の素材は安心感やくつろぎを与えてくれるのかもしれませんね。ITによって加速する機械文明への警鐘でもあるかもしれません。いわば、隈サンの作品は都会の巨大な掘り炬燵のような存在なのかも…そういえば、「お茶」も昔から日本では寛ぐ時の愛用品ですね。
3.情報Pick Up
1)<ブリヂストン美術館>が<アーティゾン美術館>としてリニューアル後オープン!!
2015年から休館の<ブリヂストン美術館>が2020年1月18日オープンするようです。
2)青森 弘前<弘前れんが倉庫美術館>4月11日オープン!!
100年前に建てられ、工場や倉庫として使用されてきたれんがの建物を田根剛がリノベーション。開館記念展は<Thank You Memory ー醸造から創造へー>展、ジャン=ミシェル・オトニエル、奈良祥智など8名の作家が建物からインスピレーションを受けた作品を展示するそうです。
https://www.hirosaki-moca.jp/
4.メッセージ
古今東西からお気に入りだけを集めたミニギャラリー<A.Gallery>は、Yahooショップより退店後、stores.com 上でweb shopの準備をぼちぼち開始しておりましたが、まだまだ未完成ではありますが、参考までにリンクを貼らせて頂いています。ご自宅にある骨董や美術品、作品など委託でお預かりも可能ですので、ぜひお問合せ下さいませ。なお、リサイクルハンドメイド<atelier Pluie de Couleur>の作品もホームページとして独立予定で準備中です。
*問い合わせ先:JuliaZ116@icloud.com(あらい)
https://juliaz.stores.jp/
facebook/旧名称<G.ジードット>で検索をお願い致します。atelier Pluie de Couleurもfacebook からどうぞ。

A.Gallery
FIN.