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いざ行かん!広島へ。ひろしま美術館訪問記

いざ行かん!広島へ。ひろしま美術館訪問記

ひろしま美術館の魅力

広島駅からバスで10分。ひろしま美術館は緑に囲まれた中に、周囲の大通りの喧騒から離れて、ある。

ドラクロワ、ミレー、コロー、モネ、ルノワール、シスレー、ドガ、セザンヌ、ゴッホ、ムンク、ローランサン、ユトリロ、フジタなどなど・・・。ロマン派以降の絵画を「常設で」持っている美術館だ。さらに、浅井忠、黒田清輝、岸田劉生などの日本近代絵画も所蔵している(私が訪れた日は、残念ながら展示されていなかった)。

ゴッホの「ドービニーの庭」

鑑賞した作品の中で最も印象に残ったのが、ゴッホの「ドービニーの庭」だ。

フィンセント・ファン・ゴッホ 《ドービニーの庭》 1890年 ひろしま美術館

ゴッホが1890年に亡くなる直前に制作した作品。

ゴッホの最晩年の作品は、うねるようなタッチが特徴。私は、このタッチを見ると妙に落ち着くのだが、理由はよく分からない。

おそらく、描いた彼自身は一番気持ちが不安定だった時期であろうに・・・。

2枚のゴッホの絵

昔、刑事コロンボで「2枚のドガの絵」というエピソードがあったが、今回のテーマはドガではなく、ゴッホ。

この作品は、実は同名のものがもう一つ存在するのだ。

フィンセント・ファン・ゴッホ 《ドービニーの庭》 1890年 バーゼル市立美術館

2枚の絵の違いは、よく見ると分かる。

バーゼル版の方だけ、向かって左前方に「黒猫」が描かれているのだ。

「黒猫」の正体

この「黒猫」。ひろしま美術館の解説によると、亡くなる直前にゴッホが自身の辛い状況を投影させるつもりで描いたものらしい。また、現在は黒猫が描かれていないひろしま版にも、当初は黒猫が描かれていたらしいことが、後の研究で明らかになっているそうだ。

そうだとすると、なぜ、ゴッホは2枚の酷似した作品を描き、そして、片方だけ黒猫を消したのか?これはなかなか深そうな謎である。未だに解決もしていないらしい。

旅とアート

今、この記事を書いているのは帰りの新幹線の車中。旅は道中も面白い。今回も、広島に向かうときは「どんな作品に出会えるか?」が楽しみだったし、広島からの帰りでは、自分の鑑賞した作品のことを振り返ることで、美術館にいるときとは違う面白さを味わえる。

たまにはアート旅行をするのも、いつもとは違う意味で、自分の気持ちを豊かにしてくれる。

この記事のライター

aloreライターmilkhoppy
<出身>
仙台生まれの東京・川崎育ち。

<所有資格>
アートエバンジェリスト、美術検定2級、教員免許。
 
<意気込み>
「正確なインプットと分かりやすいアウトプット」を、常に心がけ、頑張りたいと思います。
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