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美しきARTな日々2 珠玉の街中美術館1

美しきARTな日々2

珠玉の街中美術館 1

今年のタイトル「美しきARTな日々」に因み、住宅街の中にあって、気軽に美術鑑賞ができる小規模美術館をピックアップしました。大きな美術館のように回顧展など大規模な企画展は開催されないものの、小規模だからこそできる企画や美しい外観や建物、そして地域コミュニティとしての在り方などユニークで素敵な事例を取り上げました。

1.  街中美術館

1) 美術愛住館

美術愛住館とコンサートパンフレット
美術愛住館パンフレット

このブログ最初の画像は、都内新宿区にある『美術愛住館』で、2018年に開館した美術館です。パンフレットには経済評論家堺屋太一氏とその妻で洋画家池口史子(ちかこ)さんの居所件仕事場であった建物を改装したものとあります。facebookで開館一周年記念「アンドリュー・ワイエス展」とナイトミュージアムコンサートが5月11日に開催されることを知り、直前まで都合がつけば、と期待、訪問が叶いました。
webで観た外観どおり、四谷三丁目駅からほど近い便利な住宅街にシンボルツリーのある瀟洒な外観の建物。設計指導安藤忠雄、とパンフに記載があり、学芸員の方のお話では建物のファサード部分を指導されたとのこと。全体的にレンガ造りの重厚感のある建物に黒いファサードがクールな印象を与えています。入り口左側にフランス料理のレストラン『L’Atlas fils』があります。
さていよいよアンドリュー・ワイエスの作品とのご対面。住居を兼ねていたとあって入り口は狭いのですが、1F、2Fと階段で繋いだ先にビデオ室もあり、この日はワイエスのビデオが上映されていました。更に3Fにも展示期間限定の特別展示室があるとのことですが、この日は閉まっていました。「丸沼芸術の森」が所蔵する水彩、素描が殆どでしたが、入館料¥500でしかもこの日はヴァイオリニスト深澤彩さんのコンサートも含み¥1,000で楽しめるとあって、コンサートの座席は満席。立ち見の方も沢山いらっしゃいました。

深澤彩様 (ナイトミュージアムコンサート at 美術愛住館)


上質な時間を住宅街という身近な町の中で過ごすことのできる希有な美術館だと感じました。今後の企画にも多いに注目です。東京メトロ丸の内線四谷三丁目駅下車3分。

2) 小平市平櫛田中彫刻美術館

平櫛田中彫刻美術館記念館(旧宅)玄関前の庭園

一昨年からのタイトル「ARTのある暮らし」でも度々登場する彫刻家故平櫛田中氏の美術館はやはり都下の住宅街の中にあって、地域利用者の多いコミュニティ的な役割も担う市の管轄の美術館です。昭和59年の開館当初は田中氏の旧宅のみを公開する美術館だったそうですが、平成9年に展示館を新築、平成18年には「小平市平櫛田中彫刻美術館」と館名を変更し、市民文化の向上を図ることを目的に現在に至っているということです。近代彫刻の巨匠とされる田中氏の代表作品『鏡獅子』のスケール1/4の作品を始めとする作品群に重ね、旧宅と庭園の四季折々の風情の中でお茶会など様々なイベントが開催され、こじんまりとした、しかし美意識の高い珠玉の美術館だと思います。西武多摩湖線一橋学園駅から徒歩10分。他

3) 日本仮面歴史館(福々和神面)

日本仮面歴史館(福々和神面)木村館長

都心にある美術愛住館等とは打って変わり、伊豆熱川にある只一つの美術館。伊豆は熱海のMOA美術館を筆頭に大小様々の美術館のある地域でもありますが、熱川は昔から美術館といえる建物がなく、ショーウィンドウに仮面が並ぶこの小さな建物が以前から気になっていました。今回熱川を訪れた際に美術館として開館していることを電話番号記載のラベルが貼ってあることから知り、連絡すると程なく館長さんが見え、ドアを開けて中を見せて下さいました。入るとなんと驚き、入り口にある囲炉裏を取囲むように仮面が展示してあり、しかもその奥の壁という壁にぎっしり仮面が展示してあります。囲炉裏端には様々な来訪者と撮影した時の写真や資料が置いてあります。大学教授など大学関係の来訪者が非常に多いとのこと、時には政治家なども来訪されるとのことで、こちらの美術館のユニークな側面を物語ります。そして更に驚いたのが、壁面一杯に展示されたこれらの仮面を館長さんがお一人で制作されたというお話で、ご自身が続けていらっしゃる剣道の精神にも重ねて、日本に古くからある仮面の由来や歴史を詳しく説明して下さいました。個人美術館だそうですが、温泉と海水浴だけではないまた面白い熱川の観光スポットになっているようです。伊豆熱川駅から2分。

4) その他の施設 〜けやきコミュニティセンター〜

武蔵野市けやきコミュニティセンター

ライター本人の住まい近くにある武蔵野市のこのコミュニティセンターで、先日開館30年を記念するけやき祭りが開催され、多くの人で賑わいました。このいわさきちひろ美術館 (上井草)と同じ設計者によるコミュニティセンターはボランティアや運営委員の方々など地域の方々の知恵の結晶で、だれでもが自由に、自分の家にいるように利用できるという理念を元にした素晴らしいセンターです。また、レンガ造りの建物にパティオやシンボルツリー、春には桜も開花し、無造作に人手の施されたお庭と共に並々ならぬ想いや美意識が感じられる素敵なコミセンです。武蔵野市だけではなく、市外の人も利用可能で、和室や工作室、ギャラリーなども予約して申し込めば利用できます。ライター本人もこちらのギャラリーを予約してハンドメイドなどの個展を開催させて頂きました。タイミング悪く今年6月から来年1月一杯までエレベーター工事の為に休館になるそうですが、改装後の春の桜も楽しみです。吉祥寺駅からムーバス15分「けやきコミセン前」下車徒歩1分。他

2. ARTなシネマ

*『インテリア』  ウッディ アレン
制作年が1978年とかなり古い映画ですが、学生だった頃のお気に入りの映画です。ニューヨーク州ロングアイランドに住む家族、インテリアデコレーターのこの家の主婦が作る静逸な室内はとてもおしゃれで、ストーリーはウッディ アレンファンには堪らない奥深い人間ドラマです。
https://trailers.moviecampaign.com/detail/1690

3. 行きたい!! 美術展

*トム サックス ティーセレモニー   〜6.23 (SUN)  オペラシティギャラリー
https://www.operacity.jp/ag/exh220/

*ジョン ルーリー展  『Walk this way』   〜7.7(SUN) ワタリウム美術館
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1904john/index.html

 

FIN.

この記事のライター

aloreライター@新井隆子
子供の頃に家が城下町にあった為、近所にお堀のある公園、その中に城跡や県立美術館があり、美術館好きになりました。中学の頃からNHK日曜美術館ファン。
’70 大阪万博の時、岡本太郎の『太陽の塔』の前の特設ステージで開催されたアジア少年少女合唱際に参加、歌ったことも想い出の一つです。
昔、大学で(社会)心理学、その後インテリア、建築を学び「コワイ」と言われても元から「美術」&「心理学」が好き。

年齢/昭和3?年戌年生まれ。
職業/主婦。ブログライター、リサイクル雑貨アーチスト(1992年頃からatelier Pluie de Couleurを設営)。WEBSHOP経営。

*ハンドメイドのオリジナルブランド”atlier Pluie de Couleur” 公開中。
*リトグラフ、古伊万里、鉄瓶のWEBSHOP “A.Gallery" 経営中。

趣味/美術館やギャラリー巡り。地方の隠れ家美術館の発掘。料理。旅行。ピアノ演奏。映画鑑賞。
資格/英語検定2級。美術検定2級。アートエバンジェリスト認証。
家族/既婚。夫婦+息子1人+トイプードル

都会の心のオアシス「美術館」
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