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美しきARTな日々8 〜秋色ART〜

美しきARTな日々8
〜秋色ART〜

那須塩原
那須塩原温泉郷

地球温暖化、異常気象が続き、紅葉が年々遅れているような気もしますが、11月始めに那須塩原に、月末に京都に行き、紅葉や周辺にある美術館などを訪ねてきました。上の画像塩原温泉郷でも見かけたのが野点やボランティアガイドさんによる町歩きガイド。美術館や施設内だけではなく、このような観光地のボランティアガイドも活発になっているようです。「文化の日」もある秋の一日は日本文化見直しの季節でもあるようで、最近はお茶会が全国各地で開催されていて特に野点をあちらこちらで見かけます。

1. 2020はスポーツだけじゃない!!
ARTで国際交流


先月のこのブログでも取り上げた「小平市平櫛田中彫刻美術館」での秋恒例のお茶会では館長お点前による江戸千家野点を初めとして文化の日の3日には小平市国際交流として「日本文化体験ツアー」で、海外留学生などが和服を着て野点を体験する催しが今年も開催されました。旧田中邸庭園で開催される美しく風流なこの催しはInsta映えもし、参加した留学生はスマホで和服姿を撮影、華やいだ楽しい一日となっていました。プロの通訳の方だけではなく、シニアの通訳ボランティアの方達も参加してとても稔り多い一日でした。

『着物で日本文化体験』
『着物で日本文化体験』
小平市平櫛田中彫刻美術館
(小平市国際交流協会)

話は変わりますが、何故か今、アートの世界でも、英語力を身につけようとする人が増えていますね。都内某美大なども、パンフレットに寄ると英語に関する教育を徹底し、国際社会に通用するアーチストを育成しようとしています。音楽と同じように、中々国際的に活躍できる美術界の人は少ないように感じますが、それでも草間彌生氏とか千住博氏、村上隆氏などは世界のトップクラスのアーチストとして有名で、オークションでも高値で取引される数少ない作家の方々です。内輪の話になりますが、息子の受験の時に訪問した某美大では、美大を卒業して、英語が好きで英語の教師になったケースもあるとか…それも4〜5年前の話です。それ程、美術の方達も語学力に魅力と必要性を感じているのですね。

2. 国際観光都市<京都>

美術館フライヤーetc.
京都で訪問した美術館のフライヤー

神社仏閣の紅葉ライトアップや10月開館の福田美術館を始めとした美術館を訪問するべく秋の京都を訪れました。東京では世界的照明デザイナー石井幹子さんが皇居外苑などのライトアップで今年文化功労者に選ばれ、またクリスマスイルミネーションを初め、ライトアップは大部以前から話題になっています。ところ変わり日本の美と芸術のルーツ「京都」ではどのようなライトアップが注目されているのかもとても興味がありました。

河井寛次郎記念館前
河井寛次郎記念館前で当ライター

京都は東京などと異なり歴史的景観を守るための条例により、高さ31mの制限があり高層建築を建てられないなどの規制があります。そのせいなのか石井さんのライトアップは京都には見られません。その変わり、寺社の紅葉や春には桜がライトアップされ自然の木々に人工美が加わりまた違った作品として生まれ変わります。ただ、私の場合は昼間拝観した天龍寺の紅葉などもやはりとても美しく感じられました。こちらでは天井画に日本画家故加山又造氏を起用するなど斬新なセンスで、庭園も禅寺らしくとてもすっきりとシンプルな感じがしました。手前にある枯山水に似せた砂利が水の流れを表現し、離れた紅葉の木々との相性もよくInsta映えして、まるで絵はがきのよう。

天龍寺庭園

紅葉だけではなく、以前訪問できなかった民芸の「河井寛次郎記念館」や開館したばかりの「福田美術館」なども訪問しました。「福田美術館」は美術検定協会のメルマガで今年10月の開館を知り京都訪問の目的の一つ。嵯峨嵐山エリアの川沿いに山種美術館風のどこか日本的な周囲の自然とも調和した美しい美術館でした。開館の為に15年かけて収集された京都画壇の日本画をメインとしたコレクションの内の50点程が1階から3階まで展示してあり、展示数はそれほど多くはないのですが、撮影もOKで嵐山を訪問すれば誰でもが気軽に楽しめる解り安い展示の美術館。狩野探幽作『雲龍図』や伊藤若冲の屏風『群鶏図押絵貼屏風』など珍しい貴重な作品も。

福田美術館館内展示
福田美術館館内

*福田美術館
https://fukuda-art-museum.jp/

3. 秋色ARTIST 

1) 盛るART  水戸部七絵さん

秋の一日FACEBOOKでお友達にして頂いている現代美術家水戸部七絵さんを都内ギャラリーに訪問しました。

アーチスト水戸部七絵さん個展
「I am a yellow」
現代美術家水戸部七絵さん
Maki Fine Arts

2015年ミュゼ浜口陽三ヤマサコレクションでの『千一億光年トンネル』、そして清春芸術村での高橋コレクション『顔と抽象展』など様々なメディアでも取り上げられている新進気鋭の女流アーチストの方ですが、今回の展示は海外へも意欲的に訪問されている水戸部さんらしい「I am a yellow」というタイトル。自分は日本人である、ということを意識した作品群だそうで、<顔>をテーマに作品を作り続けている今回の展示はマイケル ジャクソンの顔やドナルド トランプの顔を逆さまにした作品など。大量の絵の具を盛る立体作品を制作されるとても体力がいるであろう作品ばかり。左側の作品は約100kgだそう。Instagram でアトリエの様子も発信されていて画像も美しく、その美しさとは裏腹に重いテーマを追求している感じがその重量感からも?察せられます。
Maki Fine Arts  にて  12月22日(日)まで

2) 切るART  高木 亮さん

たまたま取りかかった吉祥寺で素敵なギャラリーと展示を見付けました。蔵のような造りの建物と門前の柳の木が絵になりスマホで撮影。蔵はギャラリーとなっていて切り絵の個展が開催されていました。高木亮さんという作家さんで絵本も出版されているそうです。プロフィールに『作品に通底するのは、「かわいくて、おかしくて、少しだけ寂しい」世界』とあります。こちらのギャラリーが気に入って、ご自分でオーナーさんに個展の交渉をされたとのこと。レトロ感のある作品と建物がとても相性が良くて全てが絵になる世界。残念ながら、11月11日で展示は終了してしまいましたが、ホームページで作品を公開されています。

『きりえやどうぶつえん』
高木 亮さん
ギャラリーKAI 吉祥寺

4. 今月のカルチャー

1) OZONE ショールーム セミナー

新宿パークタワーには、インテリア建築に関する様々な情報発信基地として一般のユーザーでも利用できる施設が整っています。当ライターも学生だった30年以上前タワーが完成した当時からよく利用させて頂いていました。
こちらで今回平櫛田中彫刻美術館記念館(旧邸宅)の設計者の大江宏氏に関する珍しいセミナーがあり足を運びました。講師は建築史家倉方俊輔さんです。

OZONE ショールームセミナー
OZONE ショールームセミナー LIVING DESIGN CENTER OZONE
新宿パークタワー

大江宏氏は東京都庁設計の丹下健三氏と東大工学部で同期の建築家でお父様も大江新太郎というやはり明治神宮宝物館の設計者として著名な方です。モダニズム建築の設計者として法政大学設計などで有名なのですが、和風+モダニズムでイスラム風など様々な要素を盛り込みながらそれらが競合することなく溶け込むすっきりとした感じの良い建物を多く残しています。
和風建築がTVの『和風総本家』や隈研吾氏の建築例などに見られるようにブームで、古民家や和モダンが今一番先端のスタイルであるとこちらの担当講師の方もおっしゃっていたのですが、田中邸を含むこのような和ミックスの大江作品も再考される価値があるように思いました。住宅建築はとても入り込み易いアートの分野でもあるので、田中美術館ボランティアの方々も記念館でのガイドを希望される方が多いと聞きましたが、このようなセミナーに参加し、研鑽を積むのも楽しく為になる教養の一つと感じました。他にも、住宅関連セミナーが随時開催されているので、1度足を運んでみてはいかがでしょうか?

東京のモダニズム建築を学ぶno.6 倉方俊輔氏
平櫛田中邸スライド前の講師倉方俊輔氏
OZONE セミナー

5. 当ブロガーからのお知らせ

1) 以前にもお伝えしていた休店中のWEB SHOP <A.Gallery>ですが、ホームページを作成致しました。Yahooショップでの内容を引きついでいますが、今後サイト上での骨董・絵画などの委託販売も検討しております。決まり次第随時このブログにもUPする意向でおりますので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

*A.Gallery
https://juliaz.stores.jp/

古伊万里中皿
古伊万里中皿
A.Gallery

 

fin.

この記事のライター

aloreライター@新井隆子
子供の頃に家が城下町にあった為、近所にお堀のある公園、その中に城跡や県立美術館があり、美術館好きになりました。中学の頃からNHK日曜美術館ファン。
’70 大阪万博の時、岡本太郎の『太陽の塔』の前の特設ステージで開催されたアジア少年少女合唱際に参加、歌ったことも想い出の一つです。
昔、大学で(社会)心理学、その後インテリア、建築を学び「コワイ」と言われても元から「美術」&「心理学」が好き。

年齢/昭和3?年戌年生まれ。
職業/主婦。ブログライター、リサイクル雑貨アーチスト(1992年頃からatelier Pluie de Couleurを設営)。過去、公民館生涯学習部、手作り教室等で講師の経験があります。

*ハンドメイドのオリジナルブランド”atlier Pluie de Couleur” 公開中。
*リトグラフ、古伊万里、鉄瓶のWEBSHOP <A.Gallery>経営中。

趣味/美術館、ギャラリー巡り。地方の隠れ家美術館の発掘。料理。旅行。ピアノ演奏。映画鑑賞。
資格/英語検定2級。美術検定2級。アートエバンジェリスト認証。
家族/既婚。夫婦+息子1人+トイプードル

都会の心のオアシス「美術館」
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